特異な体質?
腫瘍マーカーというものがある。
血液検査をした時に値が上昇していればがんのリスクが高いと判断するための項目。
主にがん細胞によって作られるタンパク質などの物質の値で、がんの種類や臓器ごとに特徴があり判断する項目も分れている。
例えば膵臓がんの場合は「CA19-9」「SPan-1」「DUPAN-2」「CEA」などの値が判断の基準になる。特に「CA19-9」の値に注目すると医師は言う。
血液検査でこのへんの項目が基準値を上回るとがんのリスクが高いということで精密検査など行なうとのことだが、TOURIの場合は膵臓がん発症後にも腫瘍マーカーは正常値だったため医師から「膵臓は大丈夫ですね」と言われたこともあり、体調不良の原因が判らず膵臓がんと判るまで数ヶ月の時間がかかってしまった。
膵臓がんであることが判り、余命半年から1年と言われた時点でも腫瘍マーカーは正常値。
まれに腫瘍マーカーに反応が現れない人がいるとの説明だったが、TOURIはその「まれな人」だったようだ。
腫瘍マーカーの値が高いからと言ってがんと断定はできないし、低い(正常値)からと言ってがんではないとも断定できないらしい。
TOURIの場合は発症から9ヶ月ぐらい経ってから急に腫瘍マーカー「CA19-9」の値が上がって、正常値が37以下のところ184まで上昇した。
それでもこのぐらいの値はカワイイもので、いくつかの聞いた話によれば、発症時点の値が何千とか何万というレベルであることも珍しくないようだ。
急に話は変わるが、みなさんテレビCMで見たこともあると思うが「自宅で尿を採って送るだけでがん診断ができる」というものがある。線虫を使って検査する「〇ノーズ」というものと「〇〇シグナル」というもの。
実はTOURI、両方とも利用したことがある。しかも膵臓がん発症後に。
検査の対象として「がん治療中の人は検査を受けることができない」という謎の規定を定めている会社もあるがTOURIは治療を受けず検査だけしていた期間に行なったので念のため..
その結果は、2つの会社ともハッキリとした「陽性」は出なかった。
「えっ!? 膵臓がんステージ4なのに明らかな陽性の結果が出ないのか?」と驚いた。
検査する会社のうたい文句としては「血液検査の腫瘍マーカーを見るよりもこの尿での検査は感度は2倍から3倍程度高く、微小ながんも検知できる」ということだったが。
1社の結果は正常値をわずかに超えていたため「がんのリスクはやや高い」という判定だったが「特に注意が必要な症状は見られませんでした」というコメント。
もう1社の結果も「中程度のリスク」ということだが「日本人のがん罹患平均よりはリスクが低い」という判定。そのリスクの度合いは「100人に1人未満の人にがんの可能性がある」というレベルとのこと。
う~ん.. がんがあるかどうか調べようとした人がこの2つの結果を見たとしても危機感を感じて精密検査を受けようと思う人はいないだろうなと感じた。
しかも2社とも「今後も継続して定期的に検査をすることをお勧めします」ということだが検査費用は1回の検査が約17,000円から約25,000円と高額。精度がさらに高い検査だと約70,000円もする。儲け優先で正しい判定がされないのは困る。
検査結果の正確性と費用を考えると「尿を送るだけでがんのリスク診断」という検査はまだ未熟な技術で個人的にはお勧めできないと言わざるをえない。
ステージ4なのに血液検査による腫瘍マーカーにも、尿検査によるがんリスク検査にも反応しないTOURIは「まれな人」「特異な体質」と言えるかも知れない。
そんなことから他の人には効果が期待できない抗がん剤が効くことがあるかも知れないし、がん遺伝子パネル検査で効果がある治療法と巡り合うことができるかも知れないと密かに期待している。
それは最後の最後の手段になるので、できることならその前に何とかなるのが理想だが..
腫瘍マーカーの参考文献⇨
(がん情報サービス:腫瘍マーカー検査とは:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
がん遺伝子パネル検査の参考文献⇨
(国立がん研究センター:がん遺伝子パネル検査とは|がんゲノム医療とがん遺伝子パネル検査|国立がん研究センター がんゲノム情報管理センター(C-CAT)

